2015/07/31

横浜F・マリノス×清水エスパルス - 勝てないチームの勝てない相手

ネタが思いつかない。
それでも書く。
そこに時間がある限り。

2015/7/29 横浜FM 1-2 清水

得点者:齋藤(横浜FM)、大前(清水)、大前(清水)
(Jリーグ公式へのリンク)
(下から上に攻撃(青)がホームの横浜FM)

○試合の見どころ

5/16からリーグ戦で勝ってないマリノス。
相手は5/10からカップ含めて勝ってない清水。
双方ともに勝ちたい対決。
奇しくもマリノスが5/16にリーグ戦で最後に勝った相手は清水。


○試合展開

マリノスがボール保持。
裏抜けからマリノスが前半に先制。
しかし清水は後半に攻勢を強め、カウンターから2点で逆転。
清水は年間順位で最下位脱出。


○マリノスの攻撃とエスパルスの守備

マリノスは2トップの守備に対してCB2枚+DMF2枚の4枚で前進のよくある形。
一方のエスパルスは442で44のブロックを作って対応。
また、清水の守備の特徴は超攻撃的守備。
相手陣であろうとかまわずプレッシングをかけにいく。
MFが。
こんな感じ。
相手陣でのMFプレッシングは、DFラインがハーフラインという制約がある以上、
2ラインの間が空いてしまう。
清水としてはボールを奪いにいっているつもりかもしれないが、
マリノスとしてはスペースのあるところで2ラインの間でボールが持てる。
正直なところ、マリノスがチャンスを作れた場面は、
このMFによる前線のプレスをかわした場面で多かった印象。

ただ、基本的には前述の通り中央4枚での前進が染み付いているマリノス。
SB下平がこの点に気付いてか、CBの高さまで引いている場面も何度か見たけど、
それを活用することなく中央から前進をするマリノス。
前進した先には狭くなった2ライン。
清水はDMFへのケアを強くし、フリーで持てるのはCBのみ。
そこから効果的なパスが出せないという、いつもの展開。
(三門と兵藤もボールを持てるシーンもあったけど、そこからもパスは出ない)

相手の高いラインに、裏を狙う場面もいつもよりは目立ったが、
受ける側がアデミウソン、俊輔をはじめとしてスピードの不足を露呈。

パスを得意としない後ろの面々がボールを持ち、スピードの無い前線が待つという
自ら袋小路にはまりに行ったかのような展開だったように思う。

トップ下の俊輔がDMFの位置に下がってポジションチェンジをしたりしたのは、
そういった状況を打開しようとしたのではないかと。
じゃー、はじめから俊輔がDMFで、裏抜け得意な三門がトップ下で良かったじゃん、
という話では落ち着かないのが人間の感情でありその総体であるチームであるということ・・・。


○エスパルスの攻撃とマリノスの守備

清水の攻撃の基本はカウンター。
なので図はなし。

ボールを保持して前進しようという試みも見られたが、
整理されていないのか、途中で止められる場面しかなかった。
むしろ後ろから蹴ってチョンテセにあてて大前が拾うという形のほうが、
よっぽどチャンスになっていたように思う。

カウンターの場面で、「これでもか」という具合に要員を走らせる清水に
マリノスは後手後手。
急いで形を保とうとはするんだけど、相手にあわせた形にまではもっていけず、
特に足の止まった後半はおもしろいようにやられるような展開。

こうなった原因として考えられるのは、
ボールを保持したいマリノスは
攻→守の場面ではボールを取り返すことを優先にして人を集めるということ。
人をボールに集中させるということは、
そこを抜けられた場合に、陣は崩れており帰陣も遅くなるということ。
もちろん「ボール<帰陣」が絶対的な解ではなく、ボールに人を集める解も正しい。
ただし、ゾーンより人へのチェックを優先するなら
絶対的な人数が足りないと対応できない。
守→攻でこれでもかと人を投入するエスパルスに、
暑さと過密日程で戻る人数と速さ(早さ)を確保できなかったマリノスが
後手後手になったのだと思う。


○本日のまとめ

なんだか負けるべくして負けたのだと思う。
今回の陣容なら勝てない相手ではあったのかなと。

ただ、勝つ方法がなかったのかといわれるとそうでもなかったという断言。
「相手なりのやり方」というのは、どうやったらできるのでしょうか・・・。

2015/07/30

東京ヴェルディ1969×京都サンガF.C. ー 分かりやすさの重要性

思えば遠くへきたもんだ。
三日坊主は越えた。
継続は力なりなんだけど、続けていく自信はない。

2015/7/26 東京V 1-0 京都

得点者:高木大(東京V)
(Jリーグ公式へのリンク)
(下から上に攻撃(緑)がホームの東京V)

○試合の見どころ

いつの間にかプレーオフ圏内に入り込んでた好調ヴェルディ。
このままプレーオフなら正直ダークホースだけど、好調の秘密とは。
一方、前任の監督を解任して解任ブーストをかけたい京都。
両チームともユースから昇格した若手に定評のあるチームでもあり、その差も見てみたい。


○試合展開

ボールはあまり落ち着かず行ったり来たり。
完璧な崩しのシーンもさほど見えず両チームの若さも見える荒削りな展開。
後半途中に裏への抜け出しからPKを取ったヴェルディの勝利。


○京都の攻撃とヴェルディの守備

京都はCBが開いてDMFが1枚戻る、もはやオーソドックスと言っていい形。
相手FW2枚に対してCB+DMFの計4枚でボールを安定させて前進させる。
(図はヴェルディとの比較の都合により、ボールをサイドでもたせてます。)

対するヴェルディは442で守る。
CBが開ききれないorDMFのフォローが間に合わなそうなら、
ツートップな頑張って、キーパーまで追っかけたりしながらボールを蹴らせる。
これももはやオーソドックスと言っていいのかも。
にしてもヴェルディのFW若いからか、走ること走ること。


○京都の守備とヴェルディの攻撃

京都の守備はヴェルディと同じなので省略。
でも、ヴェルディの攻撃は京都と同じではない。
ポイントはSBの位置取り。
というより横幅担当の役割分担が明確というべきか。
WGは必ず中に入りSBが外に行く。

京都もこれに対してSMFが対応するのを基本として
規律ある守備はできていたけど、後手を踏んでいたのは確か。
落ち着きがない中でも役割を明確にして確実に遂行していく。
それがヴェルディの勝利に結びついたんじゃないかと。


○本日のまとめ

京都とヴェルディ、やり方も若さも似たようなチームだけど、
結果をわけたのは「横幅はSBの担当」という分かりやすさだったのかなと。
京都はWGが広がってみたりSBが走ってみたりその辺は曖昧でした。

もちろん曖昧で即興重視でもいいんだけど、それで迷いと混乱を産むなら本末転倒。
特定のパターンがあって対応されて、別のやり方やって対応されて、
そういうのを繰り返して武器を増やしていって、
やっと即興とか駆け引きができるんじゃないかなと。


○おまけ

最近の試合の見方。
もはやBlogのネタばらし。
誰もがここを見るなら僕の役目は終わる感じ(?)。
このスペースにどうやって進入するかを見ております。
そればっかり見てる。
楔のパスって言われるパスで中央バイタル狙っても守備側も寄せが早くて、
ダイレクトプレーがポンポンポーンぐらいでぐらい3つ以上繋がらないと駄目。
通れば効果は高いけど確実性がすごく低い。
それよりかは、このスペースはそこよりも警戒は薄いから抑えられる場面が多い。

ここもある種の2ラインの間だから、
ゴールから遠いようで実はここからなんでもできる。
縦や中にドリブル勝負もよし、
横パスでバイタル狙ってもよし、
縦パスで前進狙ってもよし。
縦走りでCB誘導してトレーラーゾーン狙ってもよし。
本当になんでもできる。

このゾーンって名前ないんですか?

2015/07/29

サンフレッチェ広島×横浜F・マリノス - ミシャ式再確認しよう

過密日程だと更新が大変。
無駄な義務感。
多分、来月で力尽きる。


2015/7/22 広島 2-0 横浜FM

得点者:ドウグラス(広島)、ドウグラス(広島)
(Jリーグ公式へのリンク)


 (下から上に攻撃(紫)がホームの広島)

○注目ポイント

年間2位広島。
年間1stステージ優勝は浦和。
「やっぱりミシャ式だね」というわけで、ちゃんと見てみよう。


○試合展開

お互いブロックを作った守備を再現性を持ってなかなか崩せず、
バックラインでの横パスが多い、見てる側にはじれったい展開。
CKからのPKで1点。
カウンターのカウンターで1点。
試合巧者っぽさを発揮した広島の勝ち。


○広島の攻撃

ミシャ式の基本は高い位置に張るWB。
DMF森崎が引いてDFラインに入りボール保持を確実にしつつ、
決定的なパスが出せる青山が相手のFWとMFのラインの間に入り、
隙あらば前線へパスを入れる。
この攻撃方法のめんどくさいところは前線に5枚なので、
4バックではカバーしきれないところ。
MFから少なくとも1枚のヘルプが必要。

そこで、マリノスは両SMFが両WBのマークをするという方法を採用。
両サイドはマンツーマン気味にして、DF4人で相手1トップ2シャドーをチェックしよう。
青山はトップ下の三門がケアする感じで。

これに対して、ミシャ式の攻撃のもう一つの肝は、2シャドーの位置取り。
引いて受けたりすることで、相手の守備の基準をずらす。
下図のような場面でチャンスを作ってるシーンがありました。
2シャドーの一方が引いてもらい、
CBがつぶしに前に出ているところをダイレクトに青山にパス。
空いたスペースを1トップが利用。
これ以外にもパターンはあるのでしょうが、こんな感じ。

先制されたマリノスは、後半から青山のケアをDMFがして前へのプレスを強めましたが、
暑いし、そもそも前線の人数も4vs2で人数足りてないしで、
試合を動かすまでにはいたりませんでした。


○広島の守備

541の撤退守備が基本です。
シャドーが両サイドに分かれます。
"前プレ"は発動せず、ハーフラインからのMFによるプレッシングが基本。
442同様に狙いどころはFWの両脇。
ここを利用したいところではあるけど、対応方法は決まってる。
左右非対称だったのでご紹介。

左の場合
シャドーの野津田がプレッシング。
1トップの佐藤寿人はちゃんとDMFをケアしてサイドチェンジをさせない。

右の場合
ミキッチが前に出てプレッシング。
ドウグラスに守備の負担を減らすというマネジメントなんだと思う。
この暑さでもこれを遂行できるミキッチの存在は偉大。
1トップの佐藤寿人は(以下略)

しっかり統率のとれている良い守備だと思います。
マリノスはほとんど決定的シーンを作れず、
CB経由の"U字型パス回し"を繰り返すことが多かったです。

チャンスを作れてたシーンを抜き出すと、
1トップがCBをピン止めしてライン間でトップ下が受けるとか、
僕の大好きな、縦縦でトップ下の斜めの走りからスペースメイクとか、
そんな感じ。

相手の疲れもあってか、途中から入ったラフィーニャが効果的に動いていた印象。
ピン止めしたりバイタルで浮いてみたりサイドに流れてみたり。、
広島のCBが基本ゾーンマンツーを基調としているのを良くわかってる感じでした。
翔さんも斜めの走りが多くてよい感じでした。


○本日のまとめ

どうせ撤退守備するなら三門じゃなくてFW入れてもよかったんじゃないかなと思ったり。
斜めに走れるのは三門ぐらいなので、結果論ですけどねー。

次節は迷走中の清水。
さすがに勝たないとまずい相手。
俊輔がトップ下という噂。
気持ち前プレの清水相手なんだから、
俊輔にはうしろでプレスを外してもらう方が楽できそうな気もするけど・・・。
どうなるかドキドキワクワク。

2015/07/27

水戸ホーリーホック×ジェフユナイテッド千葉 - 繋げないジェフ

隙間をみつけてなんとか更新。
しかも更新のタイミングですでにこの次の節がおこなわれているという・・・。
そこまでして得るものとは・・・。


2015/7/22 水戸 1-1 千葉

得点者:ネイツ(千葉)、馬場(水戸)
(Jリーグ公式へのリンク)
 (下から上に攻撃(青)がホームの水戸)


○注目ポイント

解任&監督交代ブースとの水戸。
監督交代以降、3勝3分1敗。
万国共通のブーストの原因とは。
一方、序盤好調だったけど、ジリジリ順位をさげて
プレーオフ圏外も見えてきた千葉。
千葉の不調の原因をさぐりたい。


○試合展開


パチンコサッカー・・・。
ロングボールが飛び交う展開。
単独突破+PKで1点の千葉に対して、DFからの流れから1点の水戸。
J2における立場的にもやりたいことを遂行できたのは、たぶん水戸なのでしょう。


○千葉の攻撃 - 水戸の準備と繋げない千葉


千葉の基本は、両サイドに開くCBと落ちてくるパウリーニョ。

これに対して水戸はしっかり準備をしていたように思われた。
基本はとにかく「パウリーニョは中継させない」。
対応その1としては、CBの距離が近いときはFW2人でプレッシング&マーク
CBが完全に開けて走る距離が遠くなった場合にはCMFがパウリーニョをマーク
まぁ、コレだけといえばこれだけ。
この水戸の守備の前に千葉はロングキックを蹴ることになるが、
トップ下が小柄な町田であったり、こぼれ球の拾い方も整理されてないようだったり、
ロングキック自体は蹴らされているという感じがありありと。



○水戸の攻撃 - さらっと(得点シーンはよかったよね)


水戸もCBが開いてDMFが降りる形を基本としているけど、
千葉のFWのプレッシングはなくCBも普通にパスが上手いようで、
バイタルにパスが結構な数が供給されてました。
そこから人が動いてしまいガタガタ。
空いたスペースを埋めるのに駈けずり回るパウリーニョを見るのは
なかなかに切なかった。

あと、水戸の得点したシーンは極めて僕好みだったので紹介しておきます。

水戸SBがボールを持っているところからスタート。


水戸FWが一枚引き、千葉CBがつぶしに前に出る。
そこで水戸FWはダイレクトで水戸CMFに戻す。
ここでさらに千葉CBが飛び出して空いたスペースに
もう一枚の水戸FWが外に流れる。
そこにもう一枚の千葉CBがついていかざるを得ず、全体がかなり右に偏る。
そのため、千葉SBは中央へ入り、空いてるスペースを埋める。
(なお、最初のパスから逆サイドの水戸SMFは走っていて、
 ゴール前に入り込んでいる)
 水戸FWは逆サイドに上がっていた水戸SMFにパスを出し
ダイレクトシュートでゴール。
千葉SBはフリーではいたけど、視界を横切るパスに対応できず。
スペースを作って、空いたスペースを利用する良いゴールだったと思います。
千葉がしっかりボールを中心にゾーン守備を作れていれば、
防げていたような気もしますが・・・。
この辺が千葉の現状も表しているのかもしれません。


○本日のまとめ

監督交代した水戸が、
磐田と千葉に引き分けて混戦にするとか、
J2マジ魔境。
傍から見ている分には楽しくてしょうがない。

2015/07/25

ガンバ大阪×横浜F・マリノス - 相手から学ぶ「ビルドアップの"引き出し"」

何か意味があるのか。
何か価値を提供できているのか。
まずは自己満足から始めよう。

2015/7/19 G大阪 2-2 横浜FM

得点者:パトリック(G大阪)、宇佐美(G大阪)、アデミウソン(横浜FM)、中村(横浜FM)
(Jリーグ公式へのリンク)
 (下から上に攻撃(青)がホームのG大阪)

○注目ポイント

マリノスは1st6位という一見よさそうな成績になったけど、
なんだかんだで5試合勝ちなし。
まずは勝ちが欲しい。


○試合展開

特にどちらが持つという展開ではなく一進一退だったように感じる。
ボールを持ったらチャンスにつなげられたのはガンバ。
マリノスはなかなかシュートまでいかない。
シュートもミドルシュートがせいぜい。
後半80分から2点とって引き分けに持ち込めた分だけ御の字。


○ガンバの攻撃とマリノスの攻撃の比較(サイドの使い方について)

最近、サイドの使い方ばかりみてる・・・。

ボールを持ったときのガンバはCBが開いて、間にDMFがおりてくるパターン。
そのときSBがそこまで高さをとらずに2332っぽくなるのが特徴。
SBが高い位置を取らないと言う事は、
相手が442で守る場合にはFWの脇でSBがボールを持てる。
そこで持とうとするということは、そっから崩す意思を持っているということ(かな)?
目に付いたのは日本代表にも選ばれた倉田の動き。
SMFは、ライン際であっても相手の2ラインの間の位置でボールを貰いたい。
でも立ってるだけではすぐにSBのプレスをうけてつぶされる。
なのでスペースと時間をつくる動きが必要になる。
いわゆる"チェックの動き"っていう超超基本の動きではあるんだけど、
しっかりスペースを作ってたんだから偉い。
世の中にはそういう"うまさ"もあるんだろうな。
タイミングなんだろうか・・・。
倉田はサイドのロールができる点をハリルホ爺にも評価されたんじゃないだろか。

一方のマリノスはサイドバックは高めに保つ。
会えて言うなら334のような感じ。

別にこれでも間違いではないんだけど、
相手FWはDMFのケアを中心としてるので、
相手のプレッシングをかわしてボールを持てるのはCB。
ではというわけでCBがボールを持ち上がるんだけど、相手はそれを無視。
CBでどこまでも持ち上がるわけにもいかずハーフラインあたりでとりあえずパス出すけど、
狙われてプレスをうけてしまうというパターン。
ガンバはこれは準備していたんじゃなかろーか。

そんなこんなでマリノスの攻撃もうまくいかず。
後半にマリノスの攻撃で見かけたパターンで、
たまたまだろうけどガンバのようにSBが下がってもらう場面がありました。
このとき、相手のSMFを誘い出してスペースを作ることができてたわけで、
こういうのをわかって狙ってできるかどうかが大事なんじゃないかなーと思いましたとさ。


○本日のまとめ

俊輔のフリーキックは気持ちよかった。
でも、やっぱり勝ちたいよね・・・。

2015/07/22

アビスパ福岡×大宮アルディージャ - "気持ち"の有効性

当然ながらPVは伸びない
それでも書く
それに意味があると信じて。

2015/7/16 福岡 1-3 大宮

得点者:播戸(大宮)、播戸(大宮)、播戸(大宮)、金森(福岡)

(下から上に攻撃(青)がホームの福岡)

○注目ポイント

2位に8ポイント差をつけてJ2首位の大宮。
それを迎えるは、井原監督を向かえたシーズンとなる福岡。
ジュビロやセレッソにも勝利しジェフにも引き分けており、
名将の可能性のある井原の手腕を問う。

○試合展開

前半は大宮のペース。
播戸が前半のうちにハットトリックを決め、
福岡は1点とったもののあまりいいところがなかった。
後半は福岡もがウェリントンを投入したり541から532っぽく変えたりすることで
ボールの落ち着かない乱戦になったが、スコアは変わらず終了。

○福岡の守備(プレッシングができずに自由にやられる福岡)

おそらく福岡のねらいはDF5人とMF4人の2ラインをしっかり形成する
という狙いで試合に臨んだのだと思う。
「安易にボールに飛び込まずにしっかり迎え撃つ」というイメージ。
プレッシングの開始はハーフラインを超えたあたりに設定していたのだろう。
対する大宮は、1トップにCB2人MF2人で楽々ボールを運び、
MFがプレッシングにくるかこないかというタイミングで、
さくさくバイタルにボールを供給していた。
しかもそこにいるのは家長だったりするから福岡もガタガタ。
他にも大宮の特徴は、SBで幅だしするのはチームの共通理解としてできてたとこ。
CB2人MF2人の中4枚でボールを運んで、SBは高い位置で幅を作って隙をうかがう。
1点目のシーンとかわかりやすくて、
WGが相手SBをひきつれて中に走り、作ったスペースからSBがセンタリング。
福岡の守備の「人への意識」の強さを感じたシーンでした。

福岡は「ゾーンで守る」イメージは持っていたんだろうけど、
プレッシングがないから間を通されてしまったんじゃないかなーと。
プレッシング超重要。
あと逆に人をみるとスペースメイクに利用される。
そんな普通のことが改めて理解できた福岡の守備。

○福岡の攻撃(パターンがはまれば・・・)

外のCBが開いてSBが高い位置をとる。
必要に応じてDMFが後ろにヘルプに行く。
これが福岡の基本。
そっからもパターンがある。
外のCBにプレッシングにきたら、上がっっているSBにパス。
そこからもう一回外とか、中に切れ込むとか。
絶対にこれは練習しているなってのがわかるパターン。

それに大して大宮がとった手がこれ。
WGがSBにつく。
マンマークっぽくつく。
どこまでもついていく。
ちょっとWGの走る距離が増えてしまうけど、その辺をこなせてしまう両WGえらい。
そこから福岡も打つ手がなくなったぽく、準備はまだ出来ていない様子。
福岡の攻撃は膠着へ。

○後半の福岡の守備(井原監督の修正(?))

前半の反省を踏まえて、福岡も修正しました。
作戦名「気持ち前プレ」。
多分、井原監督から「前から奪いに行こう」とか言われたんだと思う。
もう飛び出す飛び出す。
持ち場を離れて飛び出す。
残念なことは、それが効果が出ていると言うこと。
大宮はボールを落ち着かせることができず、そして試合は混戦模様へ・・・。


○本日のまとめ

井原は名将と呼ぶにはまだ早いでしょうか。
準備はうかがわせるものの、2番目の手が準備できていない。
まだその段階、というのが現段階の僕の評価です。

あと、一般的なお話として、
「気持ち守備」って、
走る距離や回数の問題だったり、外されたあとだったり、問題点はたくさんあるんだけど、
なにより問題なのは、一定の効果は出ることじゃないかと。
「走れ走れ走れ」って言ってたら、一定の効果が出ちゃうんだもん・・・。
んでダメだったら、「気持ちが足りない」「体力が足りない」って言えば
責任は選手に転嫁できる。
なんと便利なのだろうか・・・。

2015/07/17

横浜・Fマリノス×柏レイソル - サイド攻撃に関して苦言

二番煎じにもなってない。
知っている
きっとそれが自分のためになっている。

2015/7/15 横浜FM 0-1 柏

得点者:工藤(柏)

○試合展開

なんか拮抗してるかなーってとこで、CKからの流れで柏が得点。
飯倉が正面にはじいたのは問題だけど、その前にヘディングされてる。
後半は横浜が持って柏がはじくような展開。

マリノスのボールの運び方(横浜の攻撃)

マリノスの狙いはDMFの両脇。
CB2枚とDMF2枚の合計4枚で、相手3枚のプレッシングをかわしつつ、
隙を見つけて狙いのゾーンにパスを送る。
スペースはあるとはいえ狭いので、すぐ後ろに戻すぐらいしかできないけど、
相手が対応のために数歩は下がらずをえないので、その分前進できる。
これをひたすら繰り返して相手陣1/3までは進めていた。
 
後半は柏がなんか442でプレッシングを強めようとした気配もあったんだけど、
効果がでているとは思えなかったので省略。

柏のボールの運び方(横浜の守備)

柏のボールの持ち方はDMF落としからのインサイドハーフ落とし。
 
もはや一般的となったDMF落としで最終ラインで3対2を作る。
 →ボールを前に運ぶ余裕はないので、さらにインサイドハーフが落ちる。
とことん繰り返していたので、パターン化しているんだと思う。

これに対するマリノスの対応で興味深かったのが、DMF(俊輔)特攻(&FWのカバー)。
これが俊輔の個人プレーなのかどうなのかはわからなかったけど、効いてたと思う。
CBがパスミスしたりしてました。
習慣的に預けられる場所にボールが出せないことへの混乱でしょうか。
プレッシングが遅れる&FWのカバーが遅れてふつーにかわされてピンチ
というのもあったので、手放しで賞賛はできませんが・・・。

○マリノスに足りなかったもの

前回も似たような話をした気がしますが、サイドの攻撃のしかたに不満。
先ほど書いたように相手陣に侵入するところまでは上手くやっていたと思います。
んで、侵入してSBがボールを持ったシーンでよくあった図がこれ
ここから動けない。SH(WG)である齋藤や藤本はゾーンで受けることを考えている。
アーリークロスかワンツー特攻ばかりが目に付く展開。
先日書いた金沢のように、サイドは単騎だと難しいものなんだとおもいます。
1トップのはずのアデミウソンが狭いのに飽きて
ボールと逆サイドに流れていたシーンが印象的でした。
あれが"普通"の感覚なのかもしれません。

たとえば2人で張っとけしておいて、
こんなんとか、こんなんとかどうでしょう?
一気にできることが広がる気がしませんか?
 
「サイドの攻撃のバリエーション」「ラスト1/3での崩し」とかいいますが、
「ポジショニングによりおきうることの把握」が日本のサッカーに必要なんじゃないかなーと。


○本日のまとめ

僕が挙げた例なんて分かりきってて、
その上で今の状態が最適だとされてるなら本当に本当にごめんなさい。
正直、叩かれるのではとビビりながらも、
なんかのきっかけになればなという提言。
素人に失うものはなにもない。

ウソつきました
やっぱり叩かれるのは傷つくので、
批判は歓迎しますが"やんわり"でお願いします・・・。