2015/8/1 愛媛 2-1 C大阪
得点者:関口(C大阪)、内田(愛媛)、川原(愛媛)(Jリーグ公式へのリンク)
(下から上に攻撃(オレンジ)がホームの愛媛)
○試合の見どころ
磐田に勝って4連勝し、自動昇格圏まで3ポイントと勢いに乗るセレッソ。一方、粉飾決算が明るみに出てクラブの運営が厳しいとされる愛媛。
そんな中でもチームは結果を出しておりプレーオフ圏内まで6ポイントの10位。
両チームとも勝敗によっては今後のチーム状況も左右しそうな試合。
○試合展開
セレッソは先制したものの、効果的に前進できない。シュート数自体同じではあるけどセンタリング含めると効果的に攻めてたのは愛媛かなと。
後半に内田のスーパーシュートと終了間際の川原のアディショナルタイムの劇的なゴールで
愛媛が今シーズン最多入場者数(7177人)の試合を逆転勝利。
○愛媛の攻撃 - とにかくわかりやすい愛媛の攻撃
愛媛の攻撃は広がったCBからはじまる。広がることで2トップの走る距離を増やし、
プレスを受けないように安定的に保持した上で前線にボールを供給する。
CBの持ち上がりはあまりなく、前線に放り込むか、可能なら縦パスをいれる。
"崩し"にあまり執着はない様子。
執着があるのは次の形。
とにかくWBを生かすのが攻撃のメイン。
例えば、図のようにCBからの展開を嫌がってSMFがプレッシングに行くと、
簡単にWBに預けてそこからアーリークロス。
SBがプレッシングが遅れやすい微妙なポジショニングがポイント。
難しいしかけはあまりしない。
キーパー除いたら敵味方同数の状態でに簡単に勝負できるんだから
そこに仕掛けるのって効率いいよね。
そんな計算なのかもしれない。
難しいしかけはあまりしない。
基本は横からの放り込み。
中央には3人控えているのでキーパー除いたら敵味方同数の状態でに簡単に勝負できるんだから
そこに仕掛けるのって効率いいよね。
そんな計算なのかもしれない。
まー、アーリークロスは攻撃側の競り合い勝率が基本悪いはずだけど、それは別の話。
えぐいのがサイドチェンジも狙ってること。
DFは左右に視線が揺さぶられマークを見失いやすい。
この試合も、1点目はサイドチェンジのボールをダイレクトボレー。
2点目はアーリークロス気味のボールをヘディング。
結果にも出てるように、愛媛の攻撃の基本はWBから繰り出された。
○愛媛の守備 - 7枚であることをどう隠すか
愛媛は343のフォーメーションであるので、中盤とバックあわせて7枚しかいない。7枚であることは34か43の2ラインと言うこと。
サッカーのフィールドの横幅は3人で守るのはどうやっても広い。
それを誤魔化すために必要なことは、サイドチェンジを出させないこと。
ということで愛媛の守備の基本は、一度サイドに回させたら中央を固めること。
というわけで縦長のこんな陣形になる。
特徴的なのが愛媛のWGの位置取り。
まずは、SBにプレッシングに行くのでなく、まずは中央に位置取る。
というわけで図にも示したようにセレッソはわりとSBは余裕をもってボールを持てていた。
かといって放っておくわけにもいかないからプレッシングにいくんだけど、
この暑さでもWBにプレッシングにいかせる。
サイドチェンジのキーになる相手DMFは1トップやWGが徹底的にケア。
WBのこの運動量はエグイ。
でもWBにいかせる。
そんぐらい中央はいかせたくない象徴だろうか。
それでも前進されてしまう場合があるんだけど、その場合はこうなる。
3バックにありがちなスライド。
近いほうのCBがSB化してWBが戻る。
図でも描いたとおり余裕があればWGが戻る。
これで44の2ラインが完成。
この愛媛守備に対するセレッソ。
僕が気付いたのは2通りの打開パターン。
一つ目は玉田。
2ラインの前に出たり、ボランチ脇に出没したりすることでボール循環を促進。
これが監督の指示か個人の判断かはわからないけど、
後半途中で交代してしまったので、盤面が見えてたのは玉田ぐらいだったのかもしれない。
にしてもパブロは何をしていたんだろう。。。
二つ目の手は途中交代。
同点にされた直後にDMFをもう一枚入れて442ダイヤから通常の442に変化する。
こうすることでSBがボール持ったときに誰がチェックに行くのか
対応を迫る狙いだったのではないかと思う。
ただ、同時に玉田も下げてしまったからか思うように機能しない。
なんで交代させたんだろう。
そうこうしているうちに逆転されてしまったセレッソでした。
○本日のまとめ
愛媛の343は定点観測しても面白いかもしれない。(あくまで「相手チームがいろいろな指し手を打ってくれば」だけど)
J2にはいろいろなサッカーが生きている。
魔境J2。
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