2015/08/19

栃木SC×横浜FC - 進化途上(?)の栃木SCを中心に

2015/8/16 栃木 2-1 横浜FC

得点者:荒堀(栃木)、松下(横浜FC)、河本(栃木)
(Jリーグ公式へのリンク)
(下から上に攻撃(黄色)がホームの栃木)

○試合の見どころ

降格の危機により監督を交代した栃木。
倉田新監督は442ゾーンディフェンス一派と言う話で注目。
就任以降は勝ち→分け→負け→負けといまいち調子が出ないが、
前節はダントツ首位大宮に惜敗ということで、戦術の浸透を感じさせる。
そろそろ結果が欲しいところ。
対する横浜FCは中位であるが5連敗中。
せめて勝ち点を取って自信を取り戻したいところではある。


○栃木の守備 - 蹴らされた横浜FC

横浜FCは3バック。
ブルータスおまえも3バックか・・・。
攻撃時はWBが高く位置し、両サイドCBが大きく開いてプレッシングの回避する。
どっかのミシャ式と似たような感じ。
攻撃の起点は大きくひらいたサイドのCBから。
2トップの走る距離が遠くなるため、プレッシングにいきづらい。

そこで栃木。
SHがプレッシングにいく。
かなり高い位置でもプレッシングに行っていた。

高い位置からのプレッシングの弱点は、背後にスペースができること。
そこを横浜FCのWBも引いてもらいにいったりもするが、
栃木はここでもしっかり対処をする。
SBが空いたスペースを埋め、SBが空いたスペースはDMFが埋める。
再現性がアリアリだったので、試合前に決められたことだったのだろう。

横浜FCは栃木の連動した守備の前に効果的なビルドアップが出来ず、
結局CBから前線に放り込みをすることに。
栃木の1点目はCBが出しどころを失ってパスミスをしたところをカウンター。
狙い通りの1点だったのかもしれない。

CBの浮きだけでなくてDMFも絡めた人数差で前進できればいいんだけど、
そこまでは出来ない様子。
ミシャ式"っぽい"だけで、真似ることもできてないあたりが迷走を感じさせる。


○栃木の攻撃

栃木の攻撃は442の体系は崩さずに行われる。
対する横浜FCは541で迎撃。
この守備もどこかでみたことあるような・・・。
栃木はシンプルにSBから攻撃をはじめる。
FWの両脇あいてるから、比較的時間がもらえるSBという単純な計算か。
ただ、そこから特別な狙いや形があるような感じもなく、
単純なロングボール放り込みも多かった。

そこで、その中で興味深かった5バック崩しの1シーンを紹介。
SBに対しては、横浜FCはWGがプレッシングに行き、
WBは相手SHをチェックしているのが基本。
そこでSHが動く。
中央に引いてWBを引っ張り出す。
→空いたスペースにFWが流れ、CBを引っ張り出す。
→CBとCB間に飛び出していく。
という狙い。
(実際には2番目の段階でCBにつぶされたので未完)
決まれば素晴らしい展開だったかと。

このシーンでもそうだけど、
試合全体を通して栃木は、「サイドは3人目が必要だよね」ということが共有されている感じなので
進化途上であることを感じさせてくれたような気がしなくもない。


○本日のまとめ

スコア(2 - 1)やシュート数(6 - 6)ではあらわれないけど、
栃木の方がかなり優勢な試合だったというのが僕の感想。
適切なところに選手を配置し、タイミングよく囲むシーンも目立っていた。
ゾーンディフェンスというものがもっともっと浸透するとするなら、栃木は今後もおもしろそう。

しかし、栃木SCは
「スタジアムに陸上トラックがない(芝はアレな感じだったけど)」とか
「メインスタンドのお客さんもタオマフかかげる」とか
「勝ったら選手もみんなで肩組んで"県民の唄"を合唱」とか
地元の人は応援してて楽しそうなチームだなーとか思いました。
暑苦しい倉田監督のキャラともあっている気がするので、
長くやってもらってよい成績残して、
地域にサッカー文化を定着させてくれたらなーとか、外野ながらに思ったりしてます。

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